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抜書も。

ジェレミー・ベンサムにとって自明だったのは、テクノロジーの発達によって、学校、工場、監獄、病院の機能は向上するし、それは誰にとっても有益だということだ。美辞麗句を駆使し、正装に身を包み、おかしな帽子をかぶったベンサムが現代のシリコンバレーに現れたら、場違いな印象を与えることだろう。だが、ベンサムの考え方は実に当世風だ。前述の世界観によれば、新たなテクノロジーは人間の能力を拡張するものであり、経済に適用されれば効率性と生産性を大きく向上させる。その後、社会は遅かれ早かれそうした利益を分かち合う方法を見つけ出し、結局はほとんどあらゆる人びとが得をすることになるという理屈だ。

ダロン・アセモグル、サイモン・ジョンソン『技術革新と不平等の1000年史 上』(鬼澤忍、塩原通緒)、早川書房、2023年

私はテクノロジーに関しては楽観主義者(テクノ・オポチュニスト)なのだなと自覚した本。だって、仕方がないではないか。10代から20代の多感な時期、ずっとテクノロジーの発展のどまんなかを歩んできたのだから。WEBやテクノロジーに夢を見続けてきたのだ。しかし、AIの台頭で「整理」されうる対象となったことで、そのアイデンティティは揺らいでいる。