新年のご挨拶にかえて

気がつけば今年も早やひと月が過ぎ、立春を迎えました。暦の上では春でございます。

「暦の上では春」。

このフレーズが飛び交う時期、私の住む新潟はたいてい荒天であります。今年も例外ではなく、外は雪がちらつき、冷たい風が吹き抜けています。

今更ながら、web上で新年のご挨拶をしていなかったことに気がついてしまいました。きちんとしたご挨拶をしていないということに気がつき、いつかせねば、いつかせねば…と思っていたら、このような時期になってしまいました。節分を過ぎた頃になって新年の挨拶をするのは憚られますが、ご容赦いただけますと幸いです。

皆様にとり、今年が良き年になることを心から祈念いたしております。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。

ご挨拶がこんなに遅くなりましたのは、ひとえに私の怠慢であります。…などというと身も蓋もないですが、毎年毎年、西暦における正月の時期は慌ただしく過ごしているなあと気がつきました。2月に入る頃、「やっとか」とほっと一息をつく。節分の時期になってはじめて本当の年明けを迎えたような気分になります。もしかしたら、旧暦的なリズムの方が性に合っているのかもわかりません。

今年は丑年でございます。昭和60年生まれ、年男である私にとりましては「良い年になったらいいな」ではなく「自ら良い年にせねば」という義務感のようなものを感じる年となっています。

さて、昨日はちょうど節分でした。節分といえば、我が家の菩提寺では節分祭がとりおこなわれます。年男・年女が豆蒔き役を担い、大型の升にみっちりと満載された豆を、お堂に詰め掛けた檀家めがけて撒く、賑やかな催しです。

私が住む界隈では、今ではすっかり見られなくなった伝統的な祭であり、今年はついに自分の番が到来するということで楽しみにしておりましたが、残念ながら開催が中止になりました。

これは、実社会で福を撒く役割を果たせとの天啓であると解釈(曲解?)し、微力ながら世の中に還元していきたいと考えています。

甚だ遅くなってしまったうえ、簡単ではありますが、新年の挨拶と代えさせていただきます。あらためまして今年もどうぞよろしくお願いいたします。

令和四年 立春
竹谷純平