NHKBSプレミアムで放送していた『だれかに話したくなる山本周五郎日替わりドラマ』がすこぶる面白く、毎日観てしまいました。
山本周五郎原作の 「はたし状」「泥棒と若殿」「晩秋」「女は同じ物語 」を5回シリーズでドラマ化。今週の平日夜7:00から毎晩放送していたのでした。昨年放送していたものをこの1月に再放送した模様。2月に新クールが始まるようですから、それに合わせたのでしょう。観られてよかった。。
まず、役者さんたちが素晴らしい。演技云々もそうですが、なんだかみなさん、表情がいいんですよね。
撮影も素晴らしいし、小道具も素晴らしい。映像体験としても良くて、世界観に入り込んで楽しみました。
なにより、基本的に物語のオチ、終わり方が良いのです。あたたかーい気分になって、終いです。
うっかり昼間などにテレビをつけてしまいますと、暗澹たる気分になってしまいます。
「悲惨な話は現実世界でもうじゅうぶん、お腹いっぱいでござるよ、とほほ」という気分です。
思えば、シリアスなドラマだったり、あっと驚くショッキングな作品、考えさせられるような作品を、ほとんど観なくなっています。バッドエンドは言わずもがな。
こういうあたたかい作品を心の奥底が欲していたのかもしれないなあ、と思います。
時期によっては、もしかしたらスルーしていたかもしれない。
今は「平時ではないのだな」と認識しつつ、あたたかい作品を観て心を潤し、自らの心もあたためておかねばならぬ。そんなことを思った次第です。
世知辛さを増す世の中ですから、こういう良いドラマをひたすら作っていただきたいものです。